僕の家では去年から、夏はさようならの季節です。
去年の夏、可愛がっていた猫が逝きました。 数年前から、分かっていたことだったし、数ヶ月前から覚悟はしていたことだったのに、それは本当に寂しいものでした。 毎日少しずつ小さくなっていくその猫を二人で大事に介護しました。 朝方、まだ暗い時間に小さく息を吸って吐いて、動かなくなった彼女をそっと丸めてあげました。 さよならの時に家族で見送ることができたのは寂しかったけど良かったと思っています。 時々、彼女のことを思い出します。 誰かに聞いた話では、僕達が彼女を想うとき、彼女も僕達を想ってくれているのだそうです。 だからもう寂しくないのだそうです。 彼女はもう痛くないし、苦しくないし、辛くないし、薬も飲まなくても良くて、 幸せだった思い出を沢山持ってどこかで僕達を待っていてくれるのだと信じています。 僕の家族は小さい家族です。 でも、そんな家族で一緒に過ごすことができてよかったと思っています。 彼女もそうであったことを願っています。 そんな想いを、少しだけかもしれないけど、分け合いたい家族が今、西の空の下にいます。 その家族は僕達家族にとって、とても大切な人達です。 今は声をかけることができないけど、家族を失う寂しい気持ちは僕達も良く分かります。 心安らかな時が、ほんの少し早く、その家族にやってくることを願います。
by aqui
| 2006-08-07 15:45
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